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訪日外国人旅行者と食品業界の関係

category : メールマガジン2016 2016.10.31 

秋たけなわに好季節になり、ぶらりと何処かに出かけたくなる旅行シーズンです。
旅行といえば、数年前から外国人旅行者がよく見かけるようになり、
”爆買い”が2015年ユーキャン新語・流行大賞に選ばれたほどです。
今回は、増え続ける訪日外国人旅行者と食品業界の関係を一緒に考えてみたいと思います。

下の表は、最近5年間の訪日外国人旅行者数とその消費額をまとめたものです。

万人 億円
2011年 622 8,135
2012年 836 10,846
2013年 1,036 14,167
2014年 1,341 20,278
2015年 1,974 34,771

2015年の訪日外国人旅行者の消費額を費目別にみると、
宿泊料金が25.8%、飲食費が18.5%、交通費10.6%、娯楽サービス3%、買物代が41.8%、その他0.3%となっています。

政府が目指す2020年 訪日外国人 4000万人・消費額 8兆円、2030年 訪日外国 6000万人・消費額 15兆円です。
これが実現すると、2015年飲食費18.5%をベースに計算すれば
飲食費は、2020年1兆4千億円 2030年2兆7千億円。これは、食品業界としても注目する数字になります。
そこで一部でありますが、訪日外国人旅行者の食事として考えなければならないのは
宗教と欧米では比較的所得の高い人に多いベジタリアンについてです。
まずは、宗教についてですが
イスラム教   ハラル認証を取得することが重要
食に対する禁止事項と嫌悪感
豚、アルコール、血液、
宗教上の適切な処理が施されていない肉(自然死、病死、事故死した肉を含む)、
うなぎ、イカ、タコ、貝類、漬け物などの発酵食品

仏教
食に対する禁止事項と嫌悪感
一部ではあるが肉全般、一部ではあるが牛肉、
一部ではあるが五葷(ごくん:ニンニク、ニラ、ラッキョウ、玉ねぎ、アサツキ)

キリスト教
キリスト教では、基本的に、食に関する禁止事項はほとんどないと考えてよい。
例外
※モルモン教では、アルコール類、コーヒー、紅茶、お茶、タバコの
摂取が禁じられている。
※セブンスデー・アドベンチスト教会では、信者に菜食を勧めている。

ユダヤ教
食に対する禁止事項と嫌悪感
豚、血液、イカ、タコ、エビ、カニ、ウナギ、貝類、ウサギ、馬、宗教
上の適切な処理が施されていない肉、乳製品と肉料理の組合せ など

ヒンドゥー教
食に対する禁止事項と嫌悪感
肉全般、牛、豚、魚介類全般、卵、生もの、五葷(ごくん:ニンニク、
ニラ、ラッキョウ、玉ねぎ、アサツキ)

ジャイナ教
食に対する禁止事項と嫌悪感
肉全般、魚介類全般、卵、根菜・球根類などの地中の野菜類、ハチミツ

次にベジタリアンについて
ビーガン (Vegan) ピュア・ベジタリアン (Pure-Vegetarian:純粋菜食)
植物性食品のみ食べる人たちで、厳格なビーガンになると根野菜も食べない。

ラクト・ベジタリアン (Lacto-Vegetarian:乳菜食)
植物性食品に加えて乳・乳製品などを食べる人たち。

ラクト・オボ・ベジタリアン (Lacto-Ovo-Vegetarian:乳卵菜食)
植物性食品と乳・卵を食べる人たち。牛乳や チーズなどの乳製品のほかに卵も食べるタイプで、
欧米のベジタリアンの大半がこのタイプである。

その他
学術的には植物性食品・乳・卵と、魚を食べる(ペスコ・ベジタリアン)や、
鶏肉を食べる(ポーヨー・ベジタリアン)などがあるが、IVU (International Vegetarian Union) はこれらのタイプをベジタリアンと認めていない。

このように、多様な食文化・食習慣を有する訪日外国人旅行者に対応するには、
様々な事を考慮しなければなりません。
個々の会社で対応できる事を考え、このビジネスチャンスを生かす努力をして下さい。
最後に、「和食:日本人の伝統的な食文化」が世界遺産となり、益々世界に広がる食関連ビジネスに携わる喜びを感じております。

参考文献
観光庁HP、官邸HP、特定非営利活動法人日本ベジタリアン協会HP

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