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世界へ羽ばたく日本の食品業界

category : メールマガジン2010 2010.6.1 

6月4日から1週間を歯の衛生習慣としてPR活動が全国的に行われています。
かつては虫歯のない学童が表彰され入賞者には「良い歯の日」と彫った記念メダルが渡されたそうです。
その発端は古く大正14年(1925年)とのことです。
それから各地で「良い歯の日」の行事が行われたのは、昭和3年の(1928年)6月4日からです。
歴史があるのですね。
そういえば私の母も表彰されたと聞いたことがあります。
この6月は歯医者さんで歯科検診にいけば歯ブラシをもれなくもらえたりしますよ。
お得です。

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日本の食品業界は、バラ色?

日本は人口の減少化か始まり、食品業界としては国内成長を望むのは難しい現状であり 成長するには、海外市場を狙うのが定石と言われて久しくない。

そこで、私なりに海外戦略を想像してみた。
まずは、現実をみるうえで海外で活躍している食品メーカーの一例をあげてみた。

メキシコでのMaruchan(東洋水産)の大ヒット
この国では、「簡単にできる」「すぐできる」という意味で使われるようになったメキシコの「Maruchan」。
現在、アメリカでのMaruchanの即席麺生産量は、日本のマルちゃんのおよそ3倍になっている。

同じ即席めんでは、日清食品(カップヌードル)の活躍は皆さんもよく知っていると思うが他の即席めんのメーカーでは、エースコックを取り上げたい。
ベトナムでの袋めん“ハオハオ”の大ヒットでベトナムに5工場をもつ即席めんのNo1成長企業、ここを拠点に
ASEAN(アセアン)諸国に展開を狙っている。

海外M&Aとしては、飲料メーカーが健闘しており、その中でもキリンの投資が際立っている。
(キリンHD→オーストラリア、アサヒビール→オーストラリア、大塚製薬→フランス、サントリー→ニュージーランド等)

角度を変えたところを見てみると、キューピーマヨネーズがアメリカのネット通販(アマゾン)のマヨネーズ部門ベストセラーランキング1位。
調味料部門でも10位といった具合で、人気振りが伺える。
日本でも人気の「深煎りごまドレッシング」がサラダドレッシング部門87位に入っている。数量はまだまだと思われるが、美味しく、品質のよい日本製品が広がる可能性を持っている一面でもある。

ここで海外で日本の食品メーカーが業績を伸ばすための簡単なSWOT分析をしてみた。
強み(Strength)  品質管理が優れている。おいしい。
日本ブランドの信頼が高い。技術力がある。
商品開発力がある(スピード)。

弱み(Weakness)  企業規模が小さい。高付加価値商品が中心であり低価格商品に対応しきれない。
ことば(人材不足)。文化の違い。

機会(Opportunity) 世界的な安心・安全の意識の高まり。
振興国の所得水準のアップ。
寿司を代表する日本食の浸透。
日本食はヘルシーと思われている。

脅威(Threat)  強大な資本力をもつ企業の参入。
特許ですべてが抑えられない。

以上のような事が考えられるが、弱み、脅威を克服して、機会を利用して強みを生かす。

さらに市場の規模、成長を加味すると、おのずと上がってくるのが東アジア市場。

この地域は、安心・安全の意識が右肩上がりであり、(特に高所得者に傾向がある)日本ブランドの信頼性が高い。また、欧米より遠く、日本からは近い(人の往来が容易)。
何といっても食文化(米を主食)が近いのがあげられる。

そして、どこの国がよいかと言われれば、一般的だと中国であるが、私個人としては、タイ、ベトナムそれとイスラム圏の足掛かりとしてインドネシア(ハラルマークを取得 *1)の3カ国がお勧めです。

しかしやはり外せないのが中国で、ここは台湾と組んでやってみたい。
次にインドという順番に行っていくと成功するか・・・・・・・・
世の中はそんなにうまくいかないのが実情であろう。

国が決まれば商品ですが、まずは菓子類、調味料類が狙いと思う。
この分野は、海外のものはおいしいとは思わない。日本のものに慣れているからかもしれないが、やはり洗練されていると思う。

調味料は、日本文化の発信においても差別化できて良く、菓子は他の国のものとは数段レベルが上のように思える。3番手としては、清涼飲料水であろう。

まだまだ、頭の中に考えがいっぱいあり、読者ともディスカッションをしたい気持ちである。
楽観的であるが世界へ羽ばたく日本の食品業界は(弱みや脅威もあるが)明るいのではと思えてくる。

*1:アラビア語で許されたものという意味で、イスラム教の流儀に則って加工された食品に与えられる認証マーク

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