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好き嫌い

category : メールマガジン2022 2022.4.30 

4月を迎え暖かい日が続いています。
コロナ禍において自粛続きではありますが、今年こそはとお花見をされた方も多いのではないでしょうか。
春は何だか開放的な気持ちになり、外出するのが楽しみな季節でもあります。
感染症対策を取って短い春を満喫しましょう。

新学期を迎え初めての給食で苦手なもの、嫌いでどうしても食べれなくて、給食の時間を辛く感じているお子さんもいるかと思います。
昔は食べ終わるまで掃除の時間になろうが、給食は終わってくれませんでしたが、今は給食の時間はここまで、と決めて食べれない場合はそこで給食は終了と優しい対応になっています。
全く好き嫌いが無い人には、好き嫌いがある人の気持ちを理解するのは難しいと思います。
そこで、好き嫌いはなぜ起きるのかを調べてみました。

好き嫌いが起きるのは「遺伝的要因」と「環境的要因」によるようです。
それぞれどういうものか簡単に説明したいと思います。

・遺伝的要因
親が嫌いな食べ物が子供に遺伝をして、子供まで同じ食べ物を嫌いになるということではなく、生まれながらに持つ、本能的な機能のことです。
人間の身体は、危険を察知するためにさまざまな能力を持っていて、その1つに味覚があります。
味覚には5つの種類が下記のようにあります。

甘味……エネルギー源のシグナル
塩味……ミネラルのシグナル
酸味……腐ったものや未熟なもののシグナル
苦味……毒のシグナル
うま味……タンパク質のシグナル

「甘味」「塩味」「うま味」の3種は、「栄養になる成分」と認識される味で本能的に好む味とされており、母乳にもこの3つの成分が含まれているそうです。
「酸味」「苦味」は毒物や腐敗物を感じとるための味だと言われており、小さいお子さんが嫌うのは本能的な反応のようです。こちらは食経験により大人になると、食べられるようになるものが増えることもあるようです。

・環境的要因
個人の食経験がきっかけになるもので、特定の食材を食べたあとに体調を崩してしまったなど、何か嫌な体験が重なってしまった際に「嫌悪記憶」が刻まれ、その食べ物を嫌いになってしまうというケースです。
たとえば生牡蠣を食べてあたってしまった人が、それ以来牡蠣を苦手に感じ食べられなくなってしまうといったことです。

私自身、好き嫌いが多い方だと思い、どの要因に当てはまるか考えてみました。
いまだに「酢」「チーズ」「里芋」は代表的な苦手な食べ物です。大人になって酢の物や酢飯は食べるようになりましたが、好んでは食べません。
これは遺伝的要因が関与しているのではと思います。
最も苦手なものとして、口にすることも出来ないのがチーズと里芋です。
母から聞いた話では、物心ついたころからすでに嫌いで絶対に食べなかったそうです。
チーズや里芋の独特な匂いが苦手と感じ飲み込むことが出来ないので給食は苦労しました。
特にチーズが苦手なのは、給食で無理矢理口に入れられその後に戻すといった環境的要因と遺伝的要因が合わさっているのが原因なのではと推測します。

個人的な意見として、どうしても食べられないものは無理に食べさせる必要はないと思います。
嫌な記憶として、より食べなくなる可能性も出てきます。
一緒に調理をするなど、楽しいと美味しいを経験をすると苦手なものも徐々に食べられるようになるかもしれません。
親としてお子さんの栄養面を考え、好き嫌いがあると食べて欲しいと悩むこともあるかもしれませんが、お子さんのペースに合わせて無理なく楽しい食卓を一緒に過ごすことが大切なのではと思います。

◎参考
<ベネッセ教育情報サイト>
子どもの味覚【前編】食べ物の好き嫌いはどうして起こるのか?
https://benesse.jp/kyouiku/201212/20121213-2.html

<リケラボ>
食べ物の好き嫌い克服の脳内メカニズム
https://www.rikelab.jp/study/8762

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