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学校給食と食品ロス問題

category : メールマガジン2017 2017.9.30 

少し前に日本における食品ロス削減対策のため、『0円キッチン』という映画と農林水産省がタイアップし、「食べものに、もったいないを、もういちど。」を標語に全国100カ所で映画『0円キッチン』の上映の呼びかけを行っていくという記事を見かけました。

1年間で食品が廃棄されている重さは世界で約13億トン、日本だけでも約632万トンに上ります。
日本の食品ロス全体の約半数にあたる年間約302万トンは家庭から発生しているようで、食材別にみると最も多いのは野菜、次いで調理加工品、果実類、魚介類です。

この根深い食品ロスの問題の中で、学校給食が非常に重要な役割を担っているように思い色々と調べてみました。

平成27年1月に環境省が全国の市区町村教育委員会に対しアンケート調査を実施した結果、食品廃棄物の年間発生量を基に、児童・生徒1人当たりの年間の食品廃棄物の発生量を推計したところ、平成25年度で、児童・生徒1人当たり約 17.2kgの食品廃棄物が発生しているとの結果になりました。
また、出席した人数分の提供量に対する「残食率」、いわゆる食べ残しは6.9%に及びます。

この事態を改善するために各市町村はより美味しく給食を好きになってもらう取り組みも行っています。
主な動きとして食育の一環で地産地消が進められ、地元の農産物などを積極的に使用しています。
その他、兵庫県芦屋市の教育委員会が子どもたちに人気の学校給食メニューをまとめたレシピ本『芦屋の給食 オシャレな街のおいしい献立』が発売されていたりもします。

また、学校ではないですが東京世田谷区『さくらしんまち保育園』が給食を残す子がほとんどいない保育園として注目を集めています。
こちらの給食はセミビュッフェ形式で園児が食べ物が並ぶ台にいる先生たちに「ごはんは少なめ」「お味噌汁は多めに」など、量も中身も自分で要望を出しながらよそってもらい、4~5人が1つのテーブルに集まると、先生が1人ついてそのグループで食事がはじまります。
給食を残す子がほとんどいないのは一人ひとりが自分の食べる量を自分で選んでいるからとのこと。
ただそうなると偏食の心配もありますがその点も先生がちゃんと園児一人ひとりが何を苦手にしているのかを把握し、例えば、先生が『きゅうりおいしいけど、1つだけどう? ○○ちゃんもおいしいよね』と一緒に座っているお友達を巻き込みながら、食べようとしない子を誘惑します。
自分の好きな友達と好きなタイミングで食べるというストレスフリーな楽しい場面だと無理せず自発的に食べるようになるとのことで、そうして1つ食べれば明日は2つ。
でもその次の日はまたゼロでも無理強いはしない、このストレスフリーな環境がとても重要になると考えられています。

この取り組みから特に小学校においては同じ年齢でも体格のバラつきが大きい中で、全員が同じものを食べること自体にもしかしたら無理が生じてきているのではないでしょうか?
そうした中では当然量が多すぎてどうしても食べきれずに残してしまうケースも出てきます。
好きで残しているわけではないのに残すことに対して抵抗がどんどん薄れてしまう、それが今の日本の年間約632万トンという食品ロスに少なからず影響しているようにも思えます。
今後を見据えた上では、『さくらしんまち保育園』とは違った形で、一人ひとりが自分の食べる量を自分で選べるようになることも改善策の一つのように感じます。

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