米粉

category : メールマガジン2009 2009.3.1 

一雨ごとに春めいてまいりました。
春の光に心誘われる今日このごろ と思いたいのですが、やはり花粉が猛威をふるい昨年の3倍と気象予報士の方が話されていました。
外出するのは雨の日か雨がやんですぐでなけらばと花粉症の私は思いますがそういう訳にもいかず…。
皆様、いろんなグッズを利用して明るく乗り切りましょう!

花粉症でない方も用心して下さい。
季節の変わり目は体調を崩しやすいので油断は禁物ですよ

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最近、米粉がブームになってるようです。
過去にも一時的に流行ったことはがあると記憶してますが、今回は継続する要因が多いと思います。
要因を考えてみました。

1、年末に農林水産省から出た国内の自給率を上げるという指針
2、米の減反政策をやめようとする国の方針(動き)
3、米粉の消費を推進する補助金
4、洋菓子屋さんの米粉ロールケーキの流行
5、学校給食の米粉パンの普及増加
6、大手ドーナツメーカーやコンビニの採用による露出度アップ
7、昨年の事故米流通事件の発覚

7は、マイナス面と思われますが、これを契機に逆に旧体制からの脱却も進むのではないかと考えられ、
前向きな流れととらえられそうです。

ただ、かつて米粉を使ったお好み焼きがコンビニで販売されていましたが、小麦粉製品との価格競争があり、
コストを下げるために味を落とし、結果消費者が離れるという悪循環があったようで、それでは『やっぱり米粉ではおいしいものは作れない』と消費者に思われてしまったでしょう。数か月で棚から消えてました。
今回のコンビニ商品も食べてみましたが、かなりひどかったです。数週間で棚から消えてました。
米を他の食材と同じ位置付けでとらえ、販売価格ありきで開発されるとどうしてもおいしいものになるわけが
ないのです。ましてや米です。

日本人は米にはうるさい民族であることはご承知のとおりです。
米の産地・ブランド・精米日・水、炊飯器のグレード、・・・シンプルな食材なのにこのこだわりようなのですから、
ゴマカシが効くわけないのです。
価格のきつさについては、昨年は小麦粉の価格が上がりましたが、最近下がる方向に逆転したようで、米粉と
小麦粉の価格差を埋めることは、現状、加工メーカー側の努力では無理なのです。
つまり、米粉メニューの商品で安価な普及品を狙う事には無理があるのです。
安さを市場原理とする土俵(売り場)には上らない方がいいと思います。
現状はおいしさの提供とそれに見合う商品価格が成立する少しゆとりのある市場がいいでしょう。

そこまでしなくても・・・小麦粉でできるものを何も無理して米粉で作らなくてもいいのでは?と思われる方もおられるかと思います。もちろん、お米の用途開発により、小麦粉が不要になるということでは無いのです。
お米を使った製品の全てが、小麦粉で作ったものと同質のものとして置き換えられるということでもないですし、
別にコピー商品を作ろうという企画でもないのです。
では、米粉のメニュー開発の意義とは何かと言いますと、考えるにお米のおいしさを活かした上での
『これからの日本の食文化の始まり』ということではないでしょうか?
こんなものができた!と米粉のメニュー開発を楽しんでおいしく食べればいいのです。
米粉のメニュー開発が今後何十年も継続された時、始めて海外から見てみると日本独自の食文化となっている
のではないかと思います。

ただ、外国産米ではダメなのです。
多くの石油エネルギーを使って日本に運びこまれるのでは、環境問題をクリアしていません。
国産のものを国内で消費するという地産地消・スローフードの概念は、今や社会問題や安全性の問題のみではなく、環境問題にさえも対応する大きな流れとなってきていると感じます。

米粉製品を開発するメーカー・流通・消費者の皆が、今回の米粉ブームを一時的なブームの位置付けとして
とらえないでほしいと思います。
日本における『米』なので、少し話が熱くなりましたが、日本の農家を守る意義もあるのですから。

最後に、米粉には歌もあるようです。興味のある方は聴いてみてください。
http://www.komeko.net/komekosong.html

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