Home » メールマガジン2013 » 世界のエネルギー事情

世界のエネルギー事情

category : メールマガジン2013 2013.3.7 

現在、アメリカで起こった「シェールガス革命」が世界のエネルギ ー事情を大きく変えつつあります。
シェールガスとはシェール層から採取される天然ガスのことで、こ のおかげでアメリカの天然ガス価格は大幅に下がりました。
これによりアメリカは、数年のうちにロシアやサウジアラビアを抜 き、世界最大のエネルギー生産国になるといわれています。
原油価格に頼った国家運営をしてきたこれらの国々は、今後大幅に 軌道修正せざるえなくなるでしょう。
シェールガス革命とはそれぐらいインパクトのある出来事なのです。

このシェールガスですが、食の面から見てみると、なかなか面白い ことが分かってきます。
現在アメリカでは、石油の中東依存度を下げるため、補助金を出し てトウモロコシの一部をバイオエタノール向けに利用することを義 務づけているのですが、シェールガスによりアメリカの中東へのエ ネルギー依存度が下がるのであれば、わざわざバイオエタノールを 作る必然性はなくなります。
つまり、貴重な食料であるトウモロコシをバイオエタノールへと精 製しなくなる日が近いということです。
また、現在作付しているトウモロコシ農地を小麦や大豆へと転作す ることだって考えられます。
シェールガス革命により、穀物価格全般の価格が下がることを是非 とも期待したいです。

先ごろ、安倍総理が訪米し、オバマ大統領と首脳会談をしました。
そのとき、安倍総理はオバマ大統領に対し、シェールガスの輸出を お願いしておりました。
それに対し、オバマ大統領も輸出に前向きな姿勢をしましたが、明 言はしませんでした。
アメリカは他国へのシェールガスの輸出を規制しています。
他国へ売る条件とは、アメリカとFTAを結んでること、だそうです。
今後の政策が、日本の経済状況にどのように影響するか注目したい と思います。

Copyright(c) 2013 株式会社デリコ All Rights Reserved.