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パブリックコメント制度

category : メールマガジン2013 2013.4.7 

パブリックコメント制度ってご存じでしょうか?
最近では、原発比率に関するもので約9万件の意見が集まったこと
で少し話題になり、ご存じの方も多いかもしれません。
もしくは、聞いたことがあるけど、具体的にはちょっと…とという
方もいらっしゃるかも知れません。
改めて簡単な概略説明したいと思います。

パブリックコメントは、日本の法律である「行政手続法」に基づく
意見公募のことで、行政機関が法律等を制定するにあたって、その
法律等の素案に関して意見、情報を募集するものです。
広く一般から意見を求め、その意見を考慮することで行政機関の運
営上の公正さの確保と透明性の向上を図り、国民の権利利益の保護
に役立てることを目的としています。
対象となるのは、法律だけでなく取り組みに対する意見等もありま
す。
また、行政機関というのは国直轄のものだけでなく、各都道府県単
位でも実施されていることもあります。

とまあ、少し難しい表現で書いていますが、ごくごく簡単に言うと
、新しい法律や取り組みを行うにあたって国民の皆さんから意見を
出して下さい。考慮して法律に反映させます、といったものです。

このパブリックコメントですが、意見を募集する際にテーマに関し
て法律、取り組み等が詳しく記載されていますが、正直な所その内
容についてはしっかりと読まないと理解できません。
私自身も新食品表示制度の際に簡単な意見は出させて頂きましたが、
期間も短くて逆に苦労したイメージしかありません。
ただ、提出した意見に対しては全てきちんと内容は確認されている
ようですし、意見によっては、本当に法律制定時等に採用される意
見もあるようです。
(アレルギー物質としてゼラチンを追加することは意見の結果採用
されたものです。)

また、その意見に対する結果も、きっちりと発表されており、どん
な意見に対しても丁寧な解答をされています。

1つ紹介しますと、先日、厚生労働省から
【「平成25年度輸入食品監視指導計画(案)」に関する意見募集】
というパブリックコメントが出され、その結果が発表されています。
こちらに関しても、【平成25年度輸入食品監視指導計画(案)】
は、非常にボリュームのある内容であり、理解するには知識がない
と苦労しそうなのですが、結果に関して確認すると、わかりやすい
質問内容に対して、丁寧に解答していることがよくわかります。
どういった意見、質問があがったか、少し例をあげますと…

○「国内において中国産ウーロン茶葉から、基準を超える農薬フィ
プロニルとインドキサカルブが検出されましたが、輸入時に検査を
実施していなかったのはなぜか。」
○「えびの検査命令において過去に天然えびで違反となっていない
検査項目が検査命令となっているのはなぜか。」

こういった意見が出ており、それらに対しても全て解答しています。
わかりにくい、知らなかった取り組みであっても、こういった解答
を読んだりするとどういった取り組みをしているのか、といった事
がよくわかります。

自身の会社で製造、販売している製品に関する法律(JAS法等)も
法律が改正される際には間違いなく意見が募集されています。
インターネットでの意見募集のみでわかりにいくいかもしれません
が、上述の内容であれば消費者庁のホームページからでも実際に確
認することができます。
自分で意見を出すのはなかなか大変ですが、今後進んでいく流れを
判断したり、現状の取り組み等を理解するのには非常に役に立つの
で、そういった目的で結果のみを確認することも1つの方法かもし
れません。

「平成25年度輸入食品監視指導計画(案)」に関する意見募集結果
について(PDFファイルダウンロードURL)
http://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000098179

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