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仮想通貨と食品安全

category : メールマガジン2018 2018.4.30 

2017年12月に最高値をつけ、そこから暴落したビットコインに代表される仮想通貨関連のニュースが取り沙汰されたここ数か月でした。
さてそんな仮想通貨の肝となる技術の「ブロックチェーン」が食品安全に役立つという記事を閲覧し、「ブロックチェーン」について興味が沸きました。
今回は、個人的な勉強もかねて「ブロックチェーン」について取り上げたいと思います。

参照:ブロックチェーンが変える新しい食物流通とは
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52510

記事を要約すると、「ブロックチェーン」を使うことで食品のトレーサビリティが簡単にかつ安全に管理できるようになるということのようです。
いまいちイメージできませんので、まずは「ブロックチェーン」とは何かというところについて調べてみました。

「ブロックチェーン」は日本語に訳すと「分散型取引台帳」となります。
取引履歴が暗号化され1つの「ブロック」となり、次の取引相手に渡されます。
そして、また取引が発生すると新たな「ブロック」がつながります。
次々と取引され、取引ごとに新たな「ブロック」がつながり、その一連の取引履歴が鎖状に見えるため、「ブロックチェーン」と呼ばれるようです。
ただの取引履歴であれば、特に目新しさはないかと思います。
重要なのは、取引履歴が暗号化されていることと、取引履歴が公開されていることにあるようです。
公開されているといっても、暗号化された状態で公開されているため、内容までは分からず、検証することで取引履歴に改ざんがないことがわかるようです。

取引履歴が改ざんされていないことが、トレーサビリティにとっては重要な点です。
例えば、A県産として出荷された農作物が流通過程でB県産と改ざんされた場合、改ざんされた次の取引における検証で過去のデータと食い違うため、取引が成立せずB県産と改ざんされた農作物は流通できません。
「取引が成立する=改ざんされていない」となるため、常に正しい情報がやり取りされることにつながります。
気をつけたいことは、最初に入力された情報が改ざんされていないことが担保されているだけですので、上記の例では生産者での情報入力の正確性が求められることとなります。
(入力された情報の正しさを誰が担保するのかについては、詳しく書かれた記事を見つけられませんでした。)

デリコではセキュリティの国際標準規格であるISO27001を取得しています。
その中で、情報は完全性、可用性、機密性の3つをバランスよく維持し改善していくことが重要とされています。
「ブロックチェーン」においては、暗号化されており、改ざんが容易ではないことから、機密性、完全性は確保されているようです。
しかし、取引履歴の検証に膨大な計算が必要となるため、可用性はユーザー数に比例しています。
「ブロックチェーン」を食品安全に使用するのであれば、ユーザー数を確保するために国際的な標準規格の策定や検証した者への報酬が必要ではないかと思います。
そして、この技術が普及していけば、米トレーサビリティ制度や牛個体識別番号制度、IPハンドリング制度、原料原産地表示制度、地理的表示保護制度など管理や内容の照会が煩雑な制度が簡単になりそうです。
もっと進めばICタグによる物流管理と紐付けられ、荷受け時にICタグを読み取るだけで改ざんされたかどうかがわかるようになると思います。
技術としてはこれからの部分が多く、仮想通貨以外の使われ方が増えてくることで様々な疑問や問題が解消されていくことに期待したいです。

参考資料
ブロックチェーンの技術的特徴と行政分野における活用事例 – 株式会社野村総合研究所
http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/suishin/meeting/wg/toushi/20170330/170330toushi13.pdf

ブロックチェーン入門 – IPA
https://www.ipa.go.jp/files/000055833.pdf

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