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「睡眠と食」について

category : メールマガジン2015 2015.8.31 
連日 熱帯夜が続くこの時期 
皆さんは十分に睡眠が取れているとお感じでしょうか?

寝ている間にかいた汗を朝起きて直ぐにシャワーを浴びるなど 
それはそれで爽快感を感じることもあり、良い目覚めを習慣化されている方もいらっしゃいますが、
気だるさを感じて十分に睡眠が取れたのかな?と感じる方も多いのではないでしょうか?

その反面、睡眠を取ることに重きをおいて 
一晩中エアコンで冷やした寝室で布団に包まって寝ている方もいらっしゃると思いますが
昼間もエアコンの効いたオフィスで仕事をされて 
ほとんど汗をかかない生活からクーラー病に罹る方も多くおられるようです。

そんな睡眠を邪魔する暑さ厳しい折りに 近所の書店でふと目に付いた一冊の本が
『8時間睡眠のウソ。』日経BP社 著:三島和夫・川端裕人 でした。

その著書の中で、ビジネスパーソンは何時間眠ればいい?という単純な疑問から
睡眠には2大要素があり、一つはその人にとって一日のうち何時から何時までが眠りやすいのか?
という睡眠リズム、つまり、体内時計の問題で、良く言われている体内時計25時間周期説はウソであり、
日本人の体内時計の周期は平均24時10分だそうです。
体内時計は「夜型」「朝型」など生活リズムに大きく影響しており、
体内時計の周期は人それぞれ=眠りやすい時間は人それぞれで 
光、食事、運動などで体内時計は調整できるそうです。

もう一つは、何時間眠ればいいのかという睡眠時間の問題ですが、
こちらも個人差がとても大きく、短時間のナポレオン型から長時間のアインシュタイン型まで
人によってさまざまで、結論としては、あなたは5時間でいいとか9時間は必要だ、という導き方ができないようです。
したがって、日本でよく言われる8時間睡眠が理想だという考え方も誤りだそうですが、
個人差のあるメジャースリープを崩さないことが大切で、規則正しく、睡眠不足にならない時間だけまとまって眠ることが
非常に大切で 睡眠リズム障害の方は うつ病になる確率が8割以上にのぼり 夜にまとまって眠れないと免疫系の働きも
低下し感染症などのリスクが高まるそうです。

また、百万人を対象としたアメリカのデータでは、一般的に睡眠時間が7時間台の人がいちばん長生きであることが
わかっています。そして、睡眠不足が影響する糖尿病や高血圧、うつ病などの有病率に関する多くの免疫学調査でも
7、8時間前後の睡眠で最低になり 睡眠時間は短すぎても長すぎてもダメだそうです。
ただし、これら特定の睡眠時間の人を長期に追跡調査したものではないので、あくまで調査時点での睡眠時間と
有病率の関係を見た集団の平均値だそうで、個人がどれくらい眠ったらいいかというデータではないようです。

女性誌などでは夜10時から深夜の2時までを「ゴールドタイム」や「シンデレラタイム」と呼んで
この時間に眠るのが美容にいいと言うことがありますが、これも完全な間違いで、そんなことは全く無いそうです。
確かに、大人でも肌の修復には成長ホルモンが関係しているので、その点では睡眠と関係しているのですが、
成長ホルモンが出るのは深い睡眠の間で、深い睡眠は眠り始めの3時間ぐらいまでに出るので、
何時から何時までというリズムは関係なく、昼寝が長くなればその時にも出るものだそうです。

お肌をはじめ、体の細胞の修復には成長ホルモンがちゃんと出ることが大切であり、
成長ホルモンは深い睡眠と密着な関係があるとされ、
美容と健康のためにも睡眠をこま切れにとらず、しっかりとまとめて眠る習慣が重要です。
また食事、運動などで個々の体内時間や体温を下げる調整が良い眠りに導かれることから
安眠を誘う食についてもここに触れてみたいと思います。

その一つとしまして、アミノ酸のひとつ「トリプトファン」を意識してとることで安眠・快眠につながるようです。
必須アミノ酸である「トリプトファン」を意識して摂取することにより脳内物質のセロトニンにより
睡眠ホルモンのメラトニンが脳内に分泌されて人は眠くなるということです。

では、メラトニンの材料であるトリプトファンはどのような食べ物に含まれているのでしょうか。
「トリプトファン」を多く摂取するポイントとしては、

・動物タンパク質(肉類、魚介類)をきちんと食べること
・炭水化物(米、パン)を抜かずに食べること
・間食はチョコレートやポテトチップではなく、ナッツ類を食べること
・紅茶やコーヒーの代わりに、牛乳や豆乳を飲むようにする

など代表的に挙げらえますが、夜にトリプトファンを摂っても、すぐにメラトニンに変化するわけではありません。
諸説ありますが、朝食や昼食のときにトリプトファン(上記の食べ物)をしっかり摂るのが大切です。
そうすれば、その日の夜にはメラトニンに変わってくれるはずだからです。

ちなみに、トリプトファンやメラトニンはサプリメントの形で摂ることもできます。
もちろん食生活に気をくばるのが一番いいのですが、「眠れない夜が続く」「眠りが浅くて困っている」
といった症状に現在進行形で悩まされているのなら、サプリメントを試してみるのも一つの手段でしょう。

また、ハチミツ入りのカモミールティーか常温の水を就寝前に一杯飲むこともおすすめだそうです。
眠りの前半(90分くらい)の成長ホルモンが最も分泌される時間帯に、ぐっすり眠れるようになるそうです。
カモミールティーには安眠作用があり、心も体もリラックスできます。
シナモンスティックを枕元に置いて、芳香成分により安眠効果をアップさせることもよいのだそうです。

このような習慣や工夫によって、明日の鋭気と活力を育むように睡眠を十分に摂ることがなにより大切です。
まだまだ暑さも続きます折、なにとぞ御身を大切にお祈り申し上げます。
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