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食品のCMソング

category : メールマガジン2020 2020.4.30 

暖かくなり、桜の季節となりましたが、新型コロナウィルスは未だ終息する気配を見せておりません。
早期にワクチンが開発されることで人々が救われ、来年無事に東京五輪が開催されることを願ってやみません。
ところで、今回のこの影響で「巣ごもり消費」を否応なくされておられる方も多いでしょうが、
皆さまは家でどのように日々をお過ごしでしょうか。
私はYouTubeをよく見ているのですが、中でもおススメなのがCMです。
15秒~30秒という短い時間で最新トレンドを知ることができるのはCMを置いてほかにないからです。
ファッション、メイク、ライスフタイル、食品・・・
当時は最先端だったものがあっという間に陳腐化する様を眺めることができるのもCMの面白さの一つです。
しかし、CMにおいて不思議と陳腐化しないものがあります。
それはCMソングです。CMの歴史はCMソングの歴史でもあります。
そして食品にはロングラン商品が多く、それによりロングランCMソングが
皆に深く浸透しているのが面白い点でもあります。

今回はオススメのCMソングが聞ける食品のCMを、YouTubeを利用して紹介させていただきます。
該当動画の見方
①YouTubeのサイトに行く。
②「検索ワード:」の右にあるキーワード部分をコピペして貼り付ける。
③サイトの一番上に該当CMがあるので、それをクリックする。

●ロングラン食品
登場してから40~50年は経過しても売られ続けている食品は、味と共に曲も親しまれてきました。

キリン「キリンレモン」・・・作曲・三木鶏郎
検索ワード:[CM] 中谷美紀 キリンレモン バレー篇 1992
1961年から使用されている曲なのでかれこれ60年近い歴史を持っていることになります。
そして現代に合うよう様々なアレンジが加えられ使用されてきました。
ちなみに三木氏は日本で初めてCMソング(ラジオ・テレビの両方)を作った方でもあります。

明治「チョコレート」・・・作詞作曲・いずみたく
検索ワード:森高千里 CM 明治チョコレート 犬散歩
こちらのCMソングも色々なアレンジをされて歌われ続けてきました。
作ったいずみ氏は様々なCMソングを手掛けていますが、
それらより断然有名なのは「徹子の部屋」のテーマ曲ではないでしょうか。

明治「カール」・・・三橋美智也「いいもんだな故郷は」
検索ワード:’86-90 お菓子CM集vol.12 明治 カール
愛らしいキャラクターと郷愁感のある曲で親しまれてきたCMです。
全国販売ではなくなりましたので、この曲が聴けなくなり寂しい思いをしている人は多いかもしれません。

●スキャット
意味のない言葉を一つの楽器として表現する歌唱法で、ルイ・アームストロングが始めたと言われています。
CMソングとして有名なのは以下の二つ。

サントリー「オールド」・・・作曲・小林亜星「夜がくる」
検索ワード:サントリーオールド 明日がある
ドラマ性の高い、いかにも大人向きの落ち着いたCMです。
作曲した小林氏はこの他にも、
レナウン「ワンサカ娘」、日立「この木なんの木~」、明治「もひとつチェルシー~」を作曲しています。

ネスレ「ネスカフェゴールドブレンド」・・・伊集加代「めざめ」
検索ワード:ネスカフェ サグラダファミリア CM 2002年
「ダバダ~」と歌っているのはスキャットの女王と呼ばれた伊集加代さん。
この他にもハイジの「ィヨ~ロィヨ~ロ」や11PMの「シャバダバシャバダバ~」が有名です。
ダバダー~が最近聞かれなくなったのは、メーカー側によると「ダバダ~=インスタントコーヒー」の
イメージがあまりにも強すぎるため止めたとのことです。

●佐藤雅彦
主にバブル期に活躍した天才CMクリエイターです。
この人が凄いのは、CMプランを考えるだけでなく、自身で作詞作曲、キャラクターデザインまで手掛けていることです。
大ヒットした「団子三兄弟」も佐藤氏が作りました。
その佐藤氏が手がけたCMで有名なのがコイケヤのCMではないでしょうか。
この時期のコイケヤのCMのほとんどを佐藤氏が担当していました。
検索ワード:懐かしのCM – 湖池屋 – ポリンキー – 1991

また、商品名をしつこく連呼するのが、佐藤氏のCMの特徴です。
その究極といえるのが、
サントリー「モルツ」
検索ワード:【CM 1992-94】SUNTORY MALT’S 30秒×11

この佐藤氏のCMのコンセプトは、のちのCMクリエイターたちに多大な影響を与えました。
その一つが、
サントリー「燃焼系アミノ式」
検索ワード:イイ感じCM【燃焼系 アミノ式】(15秒ver.×4作)
中国雑技団の方たちによる超絶パフォーマンスと共に一時期話題となりました。

●清涼飲料水
既存曲がそのまま使用される場合が多いようです。
自由度が高いので選曲センスが問われます。

不二家「ネクター」・・・エンヤ「Orinoco Flow」
検索ワード:不二家 ネクター 15″ 1989
神々しいほどの透明感のある歌声は清涼飲料水のCMにはぴったりです。
歌っているのはアイルランドの歌姫エンヤ。
一時流行したヒーリング系のコンピレーションアルバムには、この人の曲は不可欠でした。

キリン「生茶」・・・アクア「Cartoon Heroes」
検索ワード:キリンビバレッジ 生茶 松嶋菜々子 「フェリー」篇
キュートなVoとダミ声のVoが絶妙にハマる、デンマークのダンスグループの曲。
元気の出る曲なので、CMの雰囲気とよく合っています。

大塚製薬「ポカリスエット」・・・クイーン「We Will Rock You」
検索ワード:【心に響く】 感動 ポカリスエットCM 「Jump」 “中条あやみ” WE WILL ROCK YOU by QUEEN (クイーン)
字幕はかなりの意訳ですが、ブライアン・メイがこの曲に込めた思いはギリギリ汲み取っています。
スポーツ飲料のCMに汗・渇き・水しぶきは欠かせません。

●ビール
既存曲を長く使われる場合が多いようです。

キリン「淡麗」・・・ジプシー・キングス「Volare」
検索ワード:KIRIN 淡麗 CM(1999年)
フランスのラテンバンド、ジプシー・キングスのパワフルな曲。
この曲を耳にするとビールが無性に飲みたくなる人は多いのではないでしょうか。

アサヒ「アサヒオフ」・・・オアシス「Whatever」
検索ワード:アサヒオフ:【新発売】.m4v
英国のロックバンド、オアシスのどこかノスタルジーに浸れる曲。
色々なCMにも使用されているせいか、日本では人気があり、来日公演では曲目にほぼ加えられていました。
ノエル・ギャラガーはそのことを不思議がっていたようですが。

サントリー「金麦」・・・ハーブ・アルパート&ティファナ・ブラス「Bitter Sweet Samba」
検索ワード:いいなCM サントリー 金麦 檀れい集 vol.1
ラジオ好きなら誰もが知っているオールナイトニッポンのテーマ曲。
オリジナルよりテンポを短くし、スキャットを利用するなどのアレンジをしています。

●ギター・リフ
ロックの中で繰り返されるギターフレーズのことです。
有名なフレーズのほとんどはイントロに集中しており、CMで使いやすいです。

UCC「BLACK無糖」・・・ディープ・パープル「Black Night」
検索ワード:上島珈琲 BLACK無糖「URBAN BLACK」
商品名のBLACKと曲名のBLACKを掛け合わせたファンならニヤリとさせられる選曲。
比較的易しいギターリフなのでギター初心者にはオススメと言われています。

アサヒ「ウィルキンソン」・・・レニー・クラヴィッツ「Are You Gonna Go My Way」
検索ワード:ウィルキンソン タンサン CM 「After Bath」編
ギターのリフ・イントロからの盛り上がりがとにかくかっこいい曲。
さまざまなCMにも使用されている人気曲でもあります。

●書き下ろし曲
ビッグアーティストが日本のCMのために曲を書いてくれることはほとんどありません。
しかし中にはレアなケースもあります。

キリン「Fire」・・・スティーヴィー・ワンダー「To Feel The Fire」
検索ワード:CM キリンビバレッジ FIRE
スティーヴィー・ワンダー は、当初この依頼を断り続けていましたが、
「今の日本は非常に不景気です。どうかあなたの歌で日本人の心に“火”を点けてください」
という口説き文句で最終的に了承したとのことです。

●インスタントラーメン
日本人の国民食といってもいいインスタントラーメンは、日本の食を支えるとともに
日本のCMを支えてきた商品でもあります。

エースコック「スーパーカップ」・・・ザ・モンキーズ「Daydream Believer」
検索ワード:エースコック スーパーカップCM 1989年
モンキーズ唯一といってもよいヒット曲を、今は亡き忌野清志郎氏率いるザ・タイマーズがカバー。
日本ではこのカバー曲のほうが有名ですね。
皆さんがこの曲を一番耳にしたのはセブンイレブン店内ではないでしょうか。

日清「カップヌードル」
検索ワード:いいなCM 日清カップヌードル 替え歌シリーズ この味は世界にひとつ
既存のPVをそのまま使用する斬新なCMです。口元は若干CG補正しているようですが。
J-POPの1曲目と3曲目はさておくとして、凄いのは他の3曲。
2曲目(30秒後)・・・ジャミロクワイ「Virtual Insanity」
床が動いているように見え、実際は壁とカメラが動いてるPVは当時話題となりました。
いくらお腹がすいているとはいえ、カップヌードル5個は食べすぎだと思いますが。
4曲目(90秒後)・・・ボン・ジョヴィ「You Give Love A Bad Name」
ラーメン好きで有名なボン・ジョヴィのことですから二つ返事でOKしたと思われます。
オチが傑作です。
5曲目(120秒後)・・・フレディー・マーキュリー「I Was Born To Love You」
一体だれがOKしたのか分かりませんが、クイーンのファンから賛否両論がありました。
評判を気にしてか、以降このシリーズがなくなってしまったのが残念でなりません。

テレビを見る人も減少し、たとえ見るとしても録画してからCMスキップして見る人が多くなりました。
必然的にCMを目にする機会も減っています。
しかし、ほんの数秒で売りたい商品を心象づけるよう工夫された映像を見ないのはもったいないことです。
食品のCMを見て食欲を刺激し、CMソングを聞いて楽しい気分で春を過ごしましょう。

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